2014年
N国(偽名)に観測史上最大の
大地震が起こった。
N国は、地質学的に
最も地震が起きにくい 国として
有名であるのに起こった
この大震災は、後々まで学者を
悩ませる事になる。
そして、震災直後、他国からの
救助支援者たちが駆けつけた際、彼らは
凄惨で、不可思議な光景を目にした。
地震から難を逃れた人間が
誰一人として居なかったのだ。
瓦礫を除け、倒れた家屋を片付けても
どんな潰れた建物の中などを探しても
N国には、生きた人間はどこにも居なかった。
更に世界の各国で、この地震と同時に不可解な
出来事が起こっていたことが発覚する。
各国に旅行や移住していた、N国の人間が、
全て地震が起きた時間帯に、脳梗塞を起こし
死んでいたことが明らかになったのだった。
各国の政治の上層部は直ちに、
この不可思議な現象について調査を
開始する。
N国は、ウィルス兵器を極秘に開発し
他国に攻め入る準備をしているという情報
もあり、その兵器がN国内で誤爆した等の
可能性を考えての事だった。
しかし、国の建物という建物は全て壊れ、
生きのびた者もおらず、なにより、N国外にいる
N国民すら 死に絶えていることにより、
ウイルス性の兵器などでは
説明のつかない事も多く、捜査は遅々として
進まないまま、時は経ち、この大惨事は
多くの謎を残しながらも人々の記憶から
薄らいで行った。
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